昭和天皇と田島道治と吉田茂

初代宮内庁長官の「日記」と「文書」から

加藤恭子(財団法人 地域社会研究所理事) 著

ジャンル [昭和史・社会]
2006年4月30日発行
四六判上製・264頁【口絵24頁】
定価:本体2,500円+税
ISBN 4-903174-04-2 C0095

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[戦後の原点]とは何だったのか

宮内庁初代長官田島道治が書き遺した未発表の田島家資料を加えて読み解き、昭和天皇の真のお気持を伝える。画期的なノンフィクション・ドキュメント!

 埋もれていた資料──それが日記であれ、書簡、メモ、文書であれ──が世に出ることにより、過去の一部に角度の違う光が当てられる可能性がある。または、不明だった部分がよりはっきりすることがある。
 そうした資料、しかも戦中から敗戦後の日本の歩みを理解するに当って特に重要なものの一つが、田島家資料である。(中略)
 占領下の日本。極東国際軍事裁判、A級戦犯の死刑執行、皇室財産解体後の皇室経済問題、天皇の退位問題、巡幸、講和条約など、田島道治とはこの激動の時代に、皇室の舵取りをまかされた人物である。
──(本書「はじめに」より)

目次

はじめに
一  「田島家資料」とは
二  吉田茂と田島道治
三  人事問題—寺崎英成の場合
四  「秩父様事件」
五  人事問題—林敬三の場合
六  ダレスのこと──「田島日記」にみるダレスと講和条約
七  「御巡幸ノコト」
八  シーボルト外交局長との会談と「葉山事件」
九  退位問題
十  マッカーサーの解任
十一 「おことば案」に到るまで
十二 「おことば案」をめぐって
十三 人事問題—田島自身の場合
十四 「田島日記」における吉田茂と田島道治──“同志”として
十五 大いなる縁──それぞれの交流
おわりに

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