装画:「ひとりの王国」高山ケンタ

せんせぇ! ──なんなァ 呼んだだけな。
私たちの学びの場から

平沢義郎(教育相談 平沢塾塾長、教育学者)著

ジャンル[教育論]
2014年6月10日発行
四六判並製・256頁
定価:1,700円+税
ISBN 978-4-903174-30-3 C1037

教育って、何だろう。
学校って、何だろう。
先生って、何だろう。

いじめ、体罰、登校拒否、不登校と、教育現場では、
どう対応するのかが問題になっていて、「起きないようにするには」
どうすればよいのかが語られない。
──教育とは、子どもを大事に育てることなんだよ!
先生の都合や、世の中の都合や、教育行政の思惑ばかりを
基準にしていると、真の教育にならんことがあるよ。
子ども一人ひとりの中へ分け入り、そして寄り添いながら、
教えること、育むことを実践した貴重な実践の記録!
こんな先生に出会いたい! こんな先生に学びたい!

[目次]

はじめに生徒ひとりひとりの中へ
第一の話比較なしの“一番”──人間の尊厳をめざして
第二の話せんせぇ! なんなァ。──豊かな人間性のために
第三の話プライドのかたまりの衆──子どもとは何か
第四の話楽しいから学校へ行く──自ら学ぶ力とは
第五の話一斉にやって、ひとりずつ──授業のあり方は
第六の話やり直しッ! はない。──生徒指導のこと
第七の話ちょっと変なことが気になる──自己をつくってゆく
第八の話勉強は野にも山にも──家庭教育をめぐって
第九の話遊んでやれ、やれ!──社会教育について
第十の話せんせえ、いてえか/うん。──教師のあり方
おわりに教育とは、子どもを大事に育てることなんでしょうね。

平沢義郎(ひらさわ・よしろう)


1935(昭和10)年、長野県飯田市生まれ。
県立飯田高校を経て信州大学教育学部を卒業。
以後、長野県内各地の中学校で11年間、小学校で20年間勤めた後、教頭・校長を務め、通算38年間、義務教育に携わってきた。

この間、専攻の国語学、国語教育を研究するとともに教育全般について、特に「担任教師のやるべき仕事」に関心を持ち追求してきた。教育実践では「どの子も互いを尊重し合うクラスづくり」を目指し、教師自身が子どもたちと1対1で対応し、一人ひとりの個性・存在を認めることによって範を示すことに努める。
それは意図的にやろうとしたのではなく、一人ひとりの子に寄り添うことで自ずと人権の平等・個性の尊重につながっていったという。
本書では、そうした過程が一教師の実践論として具体的に語られる。

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